がんとともに

30歳で胃がんになった消化器内科医が胃腸クリニックを開業してからの想い

訪問診療

こんにちは。

 

5月ですが、日差しがかなり強く暑くなり、夏を感じるようになってきました。

 

屋外は当然、屋内でも熱中症になる危険性がありますので、積極的に水分補給をしながら行動しましょう。

 

 

訪問診療と往診の違い

 

今回から、自宅や施設での医療についてお話しします。

 

まずは言葉の問題ですが、自宅で行われるさまざまな医療のことを「在宅医療」と呼びます。

 

そのうちかかりつけの主治医が定期的に予定して自宅に伺い診察することを「訪問診療」と言います。

 

昔からよく使われてきた「往診」という言葉ですが、予定外に患者や家族の求めに応じて、自宅に伺い診察することを言います。

 

また厳密には自宅だけではなく、老人ホームを含めた施設での診察も「在宅医療」となります。

 

つまり病院に入院中ではなく、クリニックに通院するのでもなく、自分がいるところ(自宅や施設)に来てもらって、診察・診療することを在宅医療と言います。

 

 

www.mhlw.go.jp

 

国として、重度の要介護状態となってもできる限り住み慣れた地域で療養できるよう、在宅医療を推進しています。

 

理由として、少子高齢化や医療費の高騰や入院の長期化等、いろいろな問題がありますが、政策として推進されており、必ず誰もが直面する問題となります。

 

 

クリニックでの訪問診療

 

実際にクリニックを開業して8ヶ月が経過したところですが、今まで外来通院していた患者さんが、少しずつ病状が悪化して通院困難となり、在宅医療に移行するケースが出てきています。

 

開業当初は、在宅医療をすることを掲げていなかったため、通院している方からも「最期まで、自宅まで来て、診てもらえますか?」とよく聞かれていました。

 

私は、

「健康のことから、身近な話まで。地域とともに歩む。」

「健康について何でも相談される役割を担いたい。」

という理念を掲げて、クリニックを開業しました。

 

そのような中で、「最期まで診て欲しい」と要望されることは、かかりつけ医として非常に喜ばしく嬉しく誇らしい気持ちになります。

 

実際に始めてみて、感じたことや大変なことを書いていきます。