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がんとともに

30歳で胃がんになった消化器内科医が胃腸クリニックを開業してからの想い

訪問診療

クリニック 死ぬこと

こんにちは。

 

昨日は地域医師会の新年会がありました。

診療科に限らず開業医の集まりですが、今回は夫婦同伴でしたので、妻もドキドキしながら参加しました。

 

先輩開業医といろいろ話をする中で、新規開業から徐々に患者さんが増えて、在宅での訪問診療を開始した話を聞くことが出来ました。

 

 

以前離島の診療所で勤務していたときも、町立病院で勤務していたときも、訪問診療をして在宅で看取りをしてきました。

患者さんの病状だけではなく、今までの人生の歴史や家族との関係性や家庭のようすを見ることが出来たり、季節を感じながら過ごすことが出来ていました。

病院を出て患者さんの家に行くときは、いつも「今日はどうかな?」と病院内で勤務しているより少しテンションが上がりながら向かっていました。

 

先月クリニックでも、外来通院していた方が通院困難となり在宅での訪問診療となりました。

本人は病院よりも自宅を希望し、家族も同様に自宅を希望していました。

最終的に自宅で看取ることとなりましたが、本人・家族が納得出来る最期となれればと、出来るだけのことをしました。

 

 

その往診の車中で、妻とお互いの最期についてどこでどうしたいか話をしました。

まだともに30代で小さな子どもが2人いる今、適切な話題かどうかは疑問でしたが、それぞれ考えていることが分かって、再確認できました。

 

妻は、最期は病院で、と希望しました。

理由は、自分で出来なくなることが増えていく中で、家族にその負担を強いることがイヤだし、してもらいたくない、見せたくないとのことでした。

 

自分は、最期は在宅で、と希望しました。

妻は、出来ることをしたいけど、出来るかどうかは分からないとのことでした。

9年前胃がんの手術で入院中、お腹の手術の傷が痛くてほとんど動けなかった時、妻は手浴、足浴やマッサージをしてくれました。

医療スタッフにも出来ることですが、家族にしてもらうことで、非常に嬉しくありがたかったです。

そんなことをふと思い出しながら、在宅で、と希望しました。

 

 

外来に通院している人や入院している人だけではなく、今は健康で病気に縁がないと思っている人も、いつかは病気になることもあり、死ぬときも訪れます。

直前に慌てて考えて話しても、なかなか考えがまとまりません。

今の想いは、1年後、5年後、10年後には変わるかもしれませんが、その想いを家族と共有しておくことが大事だなぁと思います。

 

 

今後どこまで出来るか分かりませんが、目の前にその必要性があれば、クリニックでも自宅でも施設でも、どこへでも馳せ参じて診療をしていきたいです。