がんとともに

30歳で胃がんになった消化器内科医が胃腸クリニックを開業してからの想い

インフルエンザ

こんにちは。

昨日の続きで自分の病気のことについて話をしようと思っていました。

 

しかし昨日・今日とクリニックにはインフルエンザの患者さんが増えてきましたので、まずは病気についてもお知らせしたいと思います。

 

厚生労働省HP

インフルエンザ(総合ページ) |厚生労働省

に詳しいので、ぜひ参考にして頂きたいです。

その中から、いくつか重要な点を抜粋してご案内します。

 

普通のかぜとは違う?

 普通のかぜと比べると、38℃以上の高熱となり頭痛や関節痛や筋肉痛を伴い、全身倦怠感などの「きつさ」・「だるさ」が強く出てきます。あわせて、鼻水・のどの痛み・咳・痰も出てきます。

 ただし、今シーズンのインフルエンザを診療して思うことは、通常のインフルエンザよりは高熱にならない人がいること、高熱が出てもすぐ翌日には解熱する人がいること、「きつさ」「だるさ」の全身症状が少ない人がいることを感じています。

 そのため、普通のかぜかな?と思っていると、周囲に感染を拡大させる結果になっている場合がありますので注意が必要です。

 

いつ病院に行く?

 インフルエンザの検査が病院・診療所では出来ることから、熱が出るとすぐに夜中でも行かないといけないと思い込んでいる人もいるようです。

 実際には迅速検査キットの種類によりますが、感染して熱が出てから6~12時間後が良いようです。あまり早すぎると、検査をしても感染の確認が出来ません。その場合には「本当にインフルエンザではないのか」、「本当はインフルエンザだけど早すぎて判断できないのか」のいずれか分かりません。

 学校や会社の都合もありますが、熱が出ていればインフルエンザでなくとも感染する病気の可能性はありますので、まずは休んでから、適切なタイミングで受診すると良いでしょう。

 

タミフルは大丈夫?

 数年前に抗インフルエンザ薬のタミフル内服後に異常行動(急に走り出す・歩き回る)をおこして転落死した事例がありました。とくに10代に多く見られたため、その使用を控えるように指示がありました。

 その後の調査では、タミフル内服に関係なく、他の抗インフルエンザ薬(リレンザラピアクタ・イナビル・シンメトレル)内服後も、同様の事例が発生しています。また薬自体を何も内服していなくても、インフルエンザにかかっているだけで異常行動を起こしている事例もあります。

 以上から、タミフルだけが悪いのではなく、インフルエンザ感染による影響が大きいと考えられています。少なくとも発症から2日間は患者が一人にならないように配慮をすることが重要です。

 

いつまで外出できない?

 インフルエンザは解熱してもまだ感染力があります。学校保健安全法では「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで(幼児では3日)」出席停止の期間と定められています。基本的にはそれに準じて、患者さんに説明することが多いですが、大前提としてマスク・咳エチケットをお願いしています。

 

簡単にお話しましたが、まずはインフルエンザにかからないことが大事です。

きちんと栄養をとり、しっかり休養もとり、うがい・手洗い・マスク・咳エチケットで予防することが大事です。

 

万一感染したら、安静・水分補給を心がけて、感染を拡大しないように休むことが一番です。

 

高校受験・大学受験のシーズンとなり、受験生やその家族も心配でしょうが、頑張ってこの時期を乗り切りましょう!!